【一覧比較】老人ホーム11種類の特長や費用、受け入れ体制を紹介!

老人ホームの種類を比較
老人ホーム(高齢者施設)の種類がたくさんあってよく分からないという方は、まずは次の一覧表を参考にしてみてください。大きく分けると「民間施設」「公的施設」に分けられ、それぞれ入居金相場・月額費用相場・入居条件はもちろん、提供サービスにも差があります。
種類 | 運営種別 | 入居金相場 | 月額費用相場 | 入居条件 | 提供サービス | |||
介護 | 看護 | 医療 | 食事 | |||||
介護付き有料老人ホーム | 民間施設 | 0~630万円 | 15~35.1万円 | 自立~要介護 | 〇 | △ | △ | 〇 |
住宅型有料老人ホーム | 0~46.0万円 | 13.4~31.5万円 | 自立~要介護 (介護の必要性が低い人) | △ | △ | △ | 〇 | |
健康型有料老人ホーム | 0~1億円 | 10~40.0万円 | 自立 | × | × | × | 〇 | |
サービス付き高齢者向け住宅 | 0~22.1万円 | 11.3~23.9万円 | 自立 | △ | △ | × | △ | |
グループホーム | 0~15.4万円 | 12.4~19.7万円 | 要支援2~要介護 | 〇 | × | × | 〇 | |
シニア向け分譲マンション | 2,300~4,350万円 | 10~29.2万円 | 自立~要支援 | × | × | × | △ | |
特別養護老人ホーム (特養) | 公的施設 | 0円 | 4.9~15.0万円 | 要介護3~ | 〇 | △ | △ | 〇 |
ケアハウス (軽費老人ホームC型) | 0~30万円 | 9.3~22.0万円 | 自立型:自立~要支援 介護型:要介護 | 〇 | × | × | 〇 | |
介護老人保健施設 (老健) | 0円 | 6.7~16.2万円 | 要介護 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | |
介護医療院 | 0円 | 6.8~17.0万円 | 要介護 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
養護老人ホーム | 0円 | 0円~ (利用者の年間収入による) | 自立 | × | × | × | 〇 |
ここからは、それぞれの種別ごとに詳しい特徴を紹介します。
民間施設の老人ホームは主に6種類
民間の老人ホームは、主に次の6種類に分けられます。
● 介護付き有料老人ホーム
● 住宅型有料老人ホーム
● 健康型有料老人ホーム
● サービス付き高齢者向け住宅
● グループホーム
● シニア向け分譲マンション
それぞれの特徴や費用、受け入れ体制について詳しく見ていきましょう。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームはその名のとおり、介護サービスを提供している高齢者向け施設です。有料老人ホームのうち、行政から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設のみが「介護付き有料老人ホーム」という名称を使用できます。
自立した高齢者はもちろん、介護の必要性が高い高齢者も受け入れており、最近では看取りケア(終末期介護)を提供する施設も増えてきました。施設数も多く、多くの方にとって選択肢となりうるといえるでしょう。
特徴
介護付き有料老人ホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 介護サービス費が定額
● 提供サービスが幅広い
● 要介護度が上がっても退去の必要性がない
この後で紹介する住宅型有料老人ホームの場合、介護サービスは外部事業者に委託するため、サービスを受けた分だけ費用がかかります。一方で介護付き有料老人ホームの介護サービス費は、基本的に要介護度に応じた定額制であることが特徴です。そのため、予算の見通しを立てたい方におすすめな施設だといえるでしょう。
また、介護付き有料老人ホームでは介護サービスだけでなく、生活支援サービス・リハビリテーション・レクリエーションなどさまざまなサービスを提供しています。各施設がそれぞれに魅力的なサービスを提供しているため、自分にあった施設を選びやすいことも特徴といえるでしょう。
さらに、介護付き有料老人ホームに入居後は、たとえ介護レベルが上がったとしても退去する必要はありません。長期にわたって同じ施設に暮らし続けたい方は、ぜひ介護付き有料老人ホームを選んでみてください。
入居にかかる費用
介護付き有料老人ホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~630万円 |
月額費用 | 15~35.1万円 |
月額費用には、介護サービス費(介護保険自己負担分)や賃料、管理運営費・食費なども含まれます。
受け入れ体制
介護付き有料老人ホームは要介護度が低い方から高い方まで幅広く受け入れており、認知症の方が入居できることもあります。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
要介護1〜要介護5 (自立している方が入居できることもある) | 可能 | 一部施設で対応 |
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは原則として自立した高齢者を対象としている施設で、食事・洗濯などの生活支援サービスを提供しています。現状では介護の必要性が低いものの、高齢者の一人暮らしに不安を抱えている方が入居するケースが多いです。
なお、あくまでも自立した高齢者の入居を対象としており、介護の必要性が高くなると退去を求められることもあります。(ただし外部の介護事業者に居宅サービスを依頼し、介護を受けながら住み続けることも可能です)
特徴
住宅型有料老人ホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● バリアフリーが徹底している
● 見守り・生活支援が充実
● 介護サービスは外部委託
住宅型有料老人ホームはバリアフリーが徹底されており、見守り・生活支援が充実しているため、自立して生活できるものの自宅での生活に不安を抱えた高齢者には最適な施設だといえるでしょう。ただし住宅型有料老人ホームは介護サービスに特化しているわけではないため、もし介護が必要になった場合には、入居者が外部の介護事業者と直接契約し、居宅サービスを受ける必要があります。介護サービスを利用した分だけ、施設費用とは別に介護サービス費用がかかるため、この点はデメリットといえるかもしれません。
なお、もし在宅時から介護サービスを利用していた場合、住宅型有料老人ホームに入居後も同じ事業者に依頼することも可能です。気に入っている介護サービス事業者がある場合には、介護付きではなく住宅型有料老人ホームを選ぶといいでしょう。
入居にかかる費用
住宅型有料老人ホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~46.0万円 |
月額費用 | 13.4~31.5万円 |
もし介護サービスを受ける場合、別途費用が発生することは覚えておきましょう。その場合の介護サービス費の自己負担額は、認定されている介護レベルによって変動します。
受け入れ体制
住宅型有料老人ホームは基本的には自立した高齢者を対象としていますが、外部の介護サービスを利用することを前提に、要介護度が高い高齢者を受け入れている施設も存在します。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立~要介護5 | 可能 | 一部施設で対応 |
入居可能な介護レベルは施設によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、自立した高齢者のみを対象にしている施設です。基本的に介護の必要がない方の入居を前提としているため、配置されている職員数も多くありません。ただし施設内はバリアフリーが徹底されており、掃除・洗濯・食事などの家事サービスや、安否確認サービスが提供されているため、自宅で暮らすより負担を減らすことが可能です。
特徴
健康型有料老人ホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 介護・医療サービスは提供されていない
● アクティビティなどに注力
● 施設の数が少ない
まず、健康型有料老人ホームでは介護・医療サービスは提供されていません。その代わりに、自立した高齢者向けのアクティビティ(イベントやサークル活動など)に注力しています。フィットネスルーム・カラオケボックス・麻雀ルームなどを完備している施設もあり、外出を伴うイベントも少なくありません。そのためアクティブに老後を過ごしたい方に向いています。
ただし、介護付き・住宅型と比べると、健康型有料老人ホームの施設数は多くありません。自宅の近くにない可能性もあるため、広い視野で入居候補先を探す必要があるでしょう。
入居にかかる費用
健康型有料老人ホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~1億円 |
月額費用 | 10~40.0万円 |
他の施設と比べると入居金が高額なケースがあることは知っておきましょう。入居金が0円に設定されていることもありますが、その場合は月額費用が高めに設定されていることが多いです。
受け入れ体制
健康型有料老人ホームは、介護を必要としない自立した高齢者のみを対象としています。そのため、入居中に介護が必要になったり認知症を発症したりした場合には退去しなければなりません。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立 | 不可 | 不可 |

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健康型有料老人ホームとは
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)は、介護施設ではなく、高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅のことです。単なるアパートのような賃貸住宅と異なり、高齢者だけでの生活に不安がある方のために「安否確認サービス」「生活相談サービス」が付帯されています。
また、サービス付き高齢者住宅は夫婦での入居も可能です。基本的には自立した高齢者を対象としていますが、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた介護型サービス付き高齢者向け住宅も存在しています。
特徴
サービス付き高齢者向け住宅の特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 配偶者との同居が可能
● 生活の自由度が高い
● イベント・レクリエーションなどはない
サービス付き高齢者向け住宅は配偶者(事実婚を含む)と同居できるため、老後も夫婦で暮らしたい方には非常におすすめです。また、有料老人ホームのような家事サービス・介護サービス・イベント・レクリエーションなどはありませんが、その反面として生活の自由度が高いことも特徴といえるでしょう。外出や外泊も自由なため、アウトドア派の方にもおすすめです。
入居にかかる費用
サービス付き高齢者向け住宅の入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~22.1万円 |
月額費用 | 11.3~23.9万円 |
なお、記事前半で紹介した有料老人ホームは掃除・洗濯・食事などのサービスを受ける「利用権」を契約するのに対し、サービス付き高齢者向け住宅はあくまでも住宅であるため「賃貸借契約」を結びます。そのため入居にあたって敷金が請求されるケースがあることも覚えておきましょう。
受け入れ体制
サービス付き高齢者向け住宅は基本的には自立した高齢者を対象としており、介護が必要となった場合には退去しなければなりません。しかし介護型のサービス付き高齢者向け住宅なら、要介護度が高い方でも入居できます。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立〜要介護5 | 施設による | 原則として不可 |
また、認知症だからといって必ずしも入居できないとも限りません。症状が軽ければ受け入れてもらえる可能性もあるため、候補先に一度相談してみてください。なお、サービス付き高齢者向け住宅は基本的に看取りには対応していません。
グループホーム
グループホームは認知症の高齢者を対象とした、少人数制ユニット型施設です。「認知症対応型共同生活介護施設」とも呼ばれるとおり、認知症の方が5〜9人のユニットを組んで共同生活を送ります。なお、グループホームは自治体が提供する「地域密着型サービス」の一つであるため、基本的には認知症患者の方の住民票がある市区町村に所在する施設に入居しなければなりません。施設を探すときは、市町村単位で条件を絞ってみてください。
特徴
グループホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 自分でできることは自分でする
● 共同生活を送る
認知症は、脳への刺激が少ないと進行してしまうことがあります。そのため老人ホームや病院などに入り、施設職員に何でもやってもらうようになると、認知症が重症化してしまう可能性もあるのです。一方グループホームでは、専門職員のサポートを受けながら入居者同士が役割分担をして生活することになります。さらに、自分でできることは自分ですることが特徴です。このような暮らしにより、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。
入居にかかる費用
グループホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~15.4万円 |
月額費用 | 12.4~19.7万円 |
月額費用には、賃料や管理費・食費・介護サービス費の自己負担額が含まれています。なお、グループホームにおける介護サービス費は介護保険の対象とされており、介護度・ユニットの数に応じて設定されています。たとえば1施設ごとに2ユニットある場合、1ユニットの場合と比べると少しだけ自己負担額が低くなることが特徴です。
介護レベル | 1ユニット | 2ユニット |
要支援2 | 22,800円 | 22,440円 |
要介護1 | 22,920円 | 22,560円 |
要介護2 | 24,000円 | 23,610円 |
要介護3 | 24,690円 | 24,330円 |
要介護4 | 25,200円 | 24,810円 |
要介護5 | 25,740円 | 25,320円 |
もし費用を抑えてグループホームに入居したい場合には、2ユニットの施設を探してみてください。
受け入れ体制
グループホームは要支援2または要介護1以上で、65歳以上の認知症患者を対象としています。認知症を理由に他の高齢者向け施設から入居を断られてしまったとしても、グループホームなら入居できるかもしれません。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
要支援2または要介護1以上 65歳以上 | 受入可能 | 施設による |
シニア向け分譲マンション
シニア向け分譲マンションは介護施設ではなく、バリアフリー設備の整った高齢者向けのマンション全般を指します。価格が高いため、富裕層向けともいえるでしょう。マンション一室を購入するため、必要に応じてリフォームすることも可能です。なお、あくまでもマンションであるため、介護・医療関連のサービスはありません。もし介護を要する場合は、外部の訪問介護サービスを利用することになります。
特徴
シニア向け分譲マンションの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 入居者向けの設備が充実している
● 入居者向けのサービスも提供されている
● 購入者の所有財産となる
シニア向け分譲マンションは入居者向けの設備が非常に充実しており、フィットネスジム・シアタールームなどはもちろん、レストランや温泉施設が併設されていることもあります。介護サービスなどはありませんが、コンシェルジュサービスや家事サポート、見守りサービスなどは提供されているため、高齢者でも不安を感じることなく暮らせることがポイントです。
また、購入した一室は所有財産となるため、自由にリフォームできるだけではなく、売却(譲渡)・賃貸・相続もできます。老後用の住まいを子孫に財産として残したい場合には、シニア向け分譲マンションは非常におすすめだといえるでしょう。
入居にかかる費用
シニア向け分譲マンションの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 2,300~4,350万円 |
月額費用 | 10~29.2万円 |
マンション一室を購入することになるため、多額の初期費用がかかります。また、ランニングコストとして管理費・修繕積立金などが必要で、ローンを組んで購入する場合には毎月の返済が発生することも覚えておきましょう。
受け入れ体制
シニア向け分譲マンションによっては年齢制限を設けているケースもありますが、基本的には通常のマンションと同じく、購入資金さえあれば誰でも購入することができます。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立〜要支援2 | 施設による | 不可 |
バリアフリーではあるものの、介護サービスがないことを鑑みると、要介護認定の方が一人で暮らすことは難しいでしょう。自己所有の物件となるため身体状況によって退去を求められることはありませんが、要介護度が高くなった場合には介護付き有料老人ホームなどへの転居を検討してみてください。
公的施設の老人ホームは主に5種類
公的な老人ホームは、主に次の5種類に分けられます。
● 特別養護老人ホーム(特養)
● ケアハウス(軽費老人ホームC型)
● 介護老人保健施設(老健)
● 介護医療院
● 養護老人ホーム
民間施設とは入居条件や費用面で大きな違いがあるため、それぞれ詳しく見ていきましょう。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(通称:特養)は、要介護3以上の認定を受けた高齢者のための公的施設です。24時間体制で介護サービスを提供しており、レクリエーションや看取りなどにも対応しています。民間施設と比べると入居にかかる費用が安価で、終末期の高齢者でも暮らせるため人気が高く、入居待ちが発生している施設も少なくありません。
特徴
特別養護老人ホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 長期的な介護を前提としている
● 要介護度が高い方のために包括的な介護サービスを提供している
● 日中は看護師が配置されている
特養は長期的な介護を前提としており、要介護度が高い方のために包括的な介護サービスを提供しているため、寝たきり状態の高齢者でも安心して暮らせます。日中は看護師が配置されているため、医療的なケアに対応してもらえることも特徴です。ただし夜間の配置義務はないため、24時間体制で医療ケアを必要とする方は入居できません。
入居にかかる費用
特別養護老人ホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0円 |
月額費用 | 4.9~15.0万円 |
入居金がかからないことが、最大のメリットだといえるでしょう。また、収入の少ない世帯の場合、月額費用が低額になることも特徴です。
受け入れ体制
特別養護老人ホームは、要介護3以上の認定を受けている方を対象としています。ただし要介護2以下の場合も、自治体から許可を受ければ入居可能です。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
原則として要介護3~ | 受入可能 | 可能 |
人気が高い施設であるため、必ずしも希望通りの時期に入居できるとは限りません。入居の優先度は、入居者本人・周囲の状況を鑑みて決められます。また、心身の状態が改善して要介護度が低くなった場合には退去を求められるケースがあることも覚えておきましょう。
ケアハウス
ケアハウス(軽費老人ホームC型)は、ある程度は自立しているものの家庭での生活は難しい60歳以上の高齢者が、食事・洗濯などの介護サービスを低料金で受けられる施設です。他の介護施設と比べると、介護度が比較的低い高齢者を対象としています。
なお、ケアハウスには「一般型(自立型)」と「介護型」の2種類があり、「一般型」は自立した高齢者を対象としていますが、「介護型」では手厚い介護サービスを受けることも可能です。
特徴
ケアハウスの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 他の介護施設と比較すると費用が安い
● 生活支援サービスが充実している
● 高齢者同士のつながりが生まれやすい
まず第一の特徴として、ケアハウスの利用料金は他の介護施設と比べて安価に設定されています。自宅での生活が難しい高齢者にとって、これは大きなメリットだといえるでしょう。食事・洗濯・掃除など日常生活に必要なサポートを受けられるため、ある程度は自立しているものの自宅での生活が難しいと感じている場合には、まずケアハウスの利用を検討してみてください。
また、ケアハウスでは似た境遇の高齢者が集団生活しているため、高齢者同士のつながりが生まれやすいことも特徴です。そのため寂しさや孤独感が辛いという方にも、ケアハウスは非常におすすめです。
入居にかかる費用
ケアハウスの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0~30.0万円 |
月額費用 | 9.3~22.0万円 |
特別な介護サービス・レクリエーション活動・医療サービスなどを受ける場合、別途料金が発生する可能性があることも覚えておきましょう。なお、自治体によっては、所得に応じた減免制度が設けられていることもあります。
受け入れ体制
先述したとおり、ケアハウスは自立した高齢者の受け入れを前提としています。そのため認知症患者の受け入れや看取りには対応していません。ただし「介護型ケアハウス」では、介護の必要性が高い方や認知症患者を受け入れていることもあります。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立~ | 不可 (介護型の場合は可能なこともある) | 不可 |
介護老人保健施設
介護老人保健施設(通称:老健)は、リハビリテーションを目的とした介護施設です。看護師が24時間常駐しているため、医療ニーズが高い高齢者の入所にも対応しています。ただし、あくまでも病院から自宅へ退院することが困難な方がリハビリするための施設であるため、終の住処とすることはできません。入所期間に明確な決まりがあるわけではありませんが、3〜6か月程度での退所を想定しておきましょう。
特徴
介護老人保健施設の特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 看護師の配置が多く医療ケアに対応してもらいやすい
● 入居時費用がかからない
● 身体の状態に応じてリハビリテーションができる
介護老人保健施設は、利用者3名に対して介護・看護職員が1名以上となるよう人員基準が定められています。そして介護・看護職員の割合は「介護職員7:看護師2以上」とされており、他の介護施設と比べて看護師の配置が多いことが特徴です。そのため胃ろう・吸引・インスリンなどの医療行為が必要な方でも、介護老人保健施設には入所しやすいといえるでしょう。
また、介護老人保健施設では入居時費用がかからず、月額費用も比較的安価です。さらに、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が在籍しているため、自宅での暮らしに備えてリハビリを実施できます。今すぐに自宅に戻ることが難しいとしても、いずれは自宅で暮らしたいという場合には、介護老人保健施設への入所を検討してみてください。
入居にかかる費用
介護老人保健施設の入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0円 |
月額費用 | 6.7~16.2万円 |
なお、月額利用料は要介護度や居室タイプ(個室なのか大部屋なのか)、必要とする介護サービスによって変わります。
受け入れ体制
介護老人保健施設は要介護1以上の方を対象としています。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
要介護1~ | 受入可能 | 原則として不可 |
リハビリテーションを終えた後は自宅などへ帰ることを前提としているため、原則として看取りには対応していませんが、対応している施設もゼロではありません。
介護医療院
介護医療院は継続した医療的ケアと、日常生活に必要な介護サービスの両方を提供している施設です。原則として65歳以上の要介護認定を受けている方を対象としていますが、40〜64歳の方でも特定の疾病に罹患している場合には要介護認定を受けられるため、介護医療院にも入居できます。
なお介護医療院には、重篤な身体疾患・身体合併症を有する認知症高齢者などを対象とする「Ⅰ型」と、Ⅰ型入居者と比べて状態が安定している方を対象とした「Ⅱ型」があることも知っておきましょう。
特徴
介護医療院の特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 医療的ケアと介護サービスの両方を受けられる
● 看取りやターミナルケアにも対応
介護医療院の最大の特徴は、医療的ケアと介護サービスの両方を受けられることです。多くの介護施設は医師・看護師を配置していないため、医療ケアを提供できません。しかし介護医療院は入居者6名に対して1人以上の看護師を配置しており、医師・薬剤師も在籍しているため、胃ろう・喀痰吸引・褥瘡・酸素療法などの医療ケアを提供できます。
また、介護医療院には介護職員も配置されているため、病院よりも手厚く介護サービスを受けられることもポイントです。そのため医療と介護の両方を必要としている場合には、介護医療院への入居を検討してみてください。
また、医療関係者が多く配置されていることから、介護医療院は看取りやターミナルケアにも対応しています。相部屋である施設が多く、入居者が完全なプライベートを確保することは難しいですが、終の住処を探している場合には選択肢に入れてみてください。
入居にかかる費用
介護医療院の入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0円 |
月額費用 | 6.8~17.0万円 |
Ⅰ型とⅡ型のどちらに入居するのかや、入居者の要介護度によって費用が変わります。状態が安定した高齢者が対象のⅡ型のほうが、安価に設定されていることが特徴です。
受け入れ体制
介護医療院は、医療・介護を必要とする要介護1〜要介護5と認定されている方を対象としています。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
要介護1〜要介護5 | 受入可能 | 可能 |
認知症患者も受け入れてもらえ、看取りにも対応してもらえるため、他の施設への入居が難しい場合には介護医療院への入居がおすすめです。
養護老人ホーム
養護老人ホームは、身体・精神・環境・経済など何らかの事情により在宅生活が困難な65歳以上の方を対象とした施設です。とくに経済面で困っている方の社会復帰を目的としており、介護施設ではないため、介護を必要としない自立した方しか入居できません。
特徴
養護老人ホームの特徴としては、次のような点が挙げられます。
● 入居者の社会復帰を目的としている
● 自己資金がなくても入居できる
養護老人ホームは入居者の社会復帰を目的としているため、介護職員ではなく支援員が配置されています。また、入居一時金などはなく、毎月の利用料は費用は前年度の収入により0〜14万円の間で決まるため、自己資金がなくても入居できることが特徴です。年間収入が27万円以下なら利用料はかかりません。
そのため養護老人ホームは、年金収入のない方・身寄りのない方・生活保護を受けている方なども利用できます。どこにも頼る場所がない場合には、養護老人ホームへ入居できないか市町村に相談してみてください。
入居にかかる費用
養護老人ホームの入居にかかる費用相場は次のとおりです。
入居金 | 0円 |
月額費用 | 0円~ (利用者の年間収入による) |
先述したとおり、月額費用は利用者の年間収入によって決まります。(被災している場合や生活保護法の適用を受けている場合には、さらに負担が減ることもあります)
受け入れ体制
養護老人ホームに入居できるのは、65歳以上の自立した方のみです。あくまでも介護施設ではないため、社会復帰が難しい方は入居できません。
入居可能な方(介護レベル) | 認知症 | 看取り |
自立 | 不可 | 不可 |
老人ホームの種類はどう選ぶ?
さて、ここまで11種類の老人ホームを紹介してきましたが、結局のところどのように選べばいいのか、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。老人ホームの選び方に決まりはありませんが、次の4つのポイントを意識してみてください。
● 受け入れ可能な要介護度で選ぶ
● 費用面で選ぶ
● 看取り対応が必要かで選ぶ
● 公的施設か民間施設かで選ぶ
それぞれの選び方について、詳しく解説します。
受け入れ可能な要介護度で選ぶ場合
まず考慮すべき要素は、入居者の要介護度です。施設の種類ごとに、受け入れ可能な介護レベルを比べてみましょう。
種類 | 自立 | 要支援 1~2 | 要介護 1~2 | 要介護 3~5 |
介護付き有料老人ホーム | △ | △ | 〇 | ◎ |
住宅型有料老人ホーム | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
健康型有料老人ホーム | ◎ | ◎ | △ | ✕ |
サービス付き高齢者向け住宅 | ◎ | ◎ | △ | ✕ |
グループホーム | ✕ | △ (要支援2~) | 〇 | 〇 |
シニア向け分譲マンション | ◎ | 〇 | △ | △ |
特別養護老人ホーム (特養) | ✕ | ✕ | ✕ | ◎ |
ケアハウス (軽費老人ホームC型) | 〇 | 〇 | △ | △ |
介護老人保健施設 (老健) | ✕ | ✕ | 〇 | 〇 |
介護医療院 | ✕ | ✕ | △ | 〇 |
養護老人ホーム | 〇 | 〇 | ✕ | ✕ |
介護レベルに応じた施設の選び方について、さらに詳しく解説します。
自立した方におすすめの施設
自立して生活ができ、見守りサービスのみを求めている場合には「サービス付き高齢者向け住宅」や「シニア向け分譲マンション」「健康型有料老人ホーム」がおすすめです。一方、自立はしているものの、要支援・要介護1〜2と認定された場合に備えたい場合には、「住宅型有料老人ホーム」を選ぶといいでしょう。
ある程度は自立しているものの、家庭での生活は難しい場合には、公的施設である「ケアハウス(軽費老人ホームC型)」も選択肢となりえます。また、介護の必要はないものの経済的に困窮している場合には、「養護老人ホーム」も選択肢に入れてみてください。
介護が必要な人が入れる施設
介護が必要な場合、どのような介護サービスが必要なのかによって、選ぶべき施設が変わります。たとえば介護の必要性が高い場合、「特別養護老人ホーム」や「介護医療院」など包括的な介護サービスを提供しており、看取りまで対応している施設を選ぶといいでしょう。
ただし公的施設は人気が高く、順番待ちが発生しているケースが多いです。そのためスムーズに施設に入りたい場合には、「介護付き有料老人ホーム」がおすすめです。施設によっては看護師を配置し、医療ケア・看取りなどにも対応しています。
認知症の方が入れる施設
もし認知症と診断されているとしても、症状が軽微でほぼ自立して生活できる場合には、「住宅型有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者向け住宅」などに入居することも可能です。しかし認知症の進行を緩やかにするためには、認知症患者に特化した「グループホーム」への入居も検討してみてください。
なお、重度の認知症で、要介護3以上に認定されている場合には、「特別養護老人ホーム」へ入居できることもあります。「介護付き有料老人ホーム」にも入居可能ですが、どの程度の症状まで対応しているかは施設によって異なるため、あらかじめ確認してみてください。
費用面で選ぶ場合
入居一時金・月額費用についても、施設の種類によって差があります。それぞれの相場は次のとおりです。
種類 | 入居一時金相場 | 月額費用相場 |
介護付き有料老人ホーム | 0~630万円 | 15~35.1万円 |
住宅型有料老人ホーム | 0~46.0万円 | 13.4~31.5万円 |
健康型有料老人ホーム | 0~1億円 | 10~40.0万円 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 0~22.1万円 | 11.3~23.9万円 |
グループホーム | 0~15.4万円 | 12.4~19.7万円 |
シニア向け分譲マンション | 2,300~4,350万円 | 10~29.2万円 |
特別養護老人ホーム (特養) | 0円 | 4.9~15.0万円 |
ケアハウス (軽費老人ホームC型) | 0~30.0万円 | 9.3~22.0万円 |
介護老人保健施設 (老健) | 0円 | 6.7~16.2万円 |
介護医療院 | 0円 | 6.8~17.0万円 |
養護老人ホーム | 0円 | 0円~ (利用者の年間収入による) |
介護度が高く施設への入居が必須であるものの、なるべく費用を安くしたい場合には、まず「特別養護老人ホーム」を検討してみてください。入居一時金はかからず、月額費用も他の施設と比べて安価に設定されているためです。しかし特別養護老人ホームは費用が安いこともあり、非常に人気が高く、空きがあるとは限りません。
もし要介護度が高いにも関わらず、特別養護老人ホームに入居できない場合は、介護サービス費が要介護度に応じた定額制である「介護付き有料老人ホーム」を選ぶといいでしょう。介護付き有料老人ホームで過ごしながら、空きが出たタイミングで特別養護老人ホームへ転居することも可能です。(介護度が高い高齢者を受け入れている住宅型有料老人ホームも存在します)
看取り対応が必要かで選ぶ場合
要介護度が高い方や、高齢の方が施設に入るとなると、「看取り」に対応しているかどうか気になる方もいるでしょう。老人ホームといっても、看取りに対応している施設は限られます。もし亡くなるまで施設で暮らしたい場合には、次のいずれかを選んでみてください。
● 介護付き有料老人ホーム(施設による)
● 住宅型有料老人ホーム(施設による)
● グループホーム(施設による)
● 特別養護老人ホーム
● 介護医療院
候補先の看取りケアプランを確認し、より理想の終末期を迎えられる施設を選ぶといいでしょう。
公的施設か民間施設かで選ぶ場合
ここまで触れてきたとおり、老人ホームには「公的施設」「民間施設」の両方が存在します。
公的施設 | 民間施設 |
特別養護老人ホーム(特養) ケアハウス(軽費老人ホームC型) 介護老人保健施設(老健) 介護医療院 養護老人ホーム | 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム シニア向け分譲マンション |
公的施設のほうが費用が安価な傾向にあることは大きなメリットだといえるでしょう。しかし、費用が安いため人気が高く、さらに要介護度が高い人から優先されるケースも多いため、すぐに入居できるとは限らないことはデメリットです。入所待ちが数年に及ぶ可能性もあり、その間の介護をどうするのか考えておく必要があります。
有料老人ホームなどの民間施設は、公的施設と比べると費用が高いため、その点をデメリットと感じる方も多いかもしれません。しかし介護サービスなどは介護保険の適用となるため、自己負担を抑えて利用することができます。また、入居待ちが発生することは珍しく、公的施設と比べるとスムーズに入居しやすいことは大きなメリットだといえるでしょう。また、民間の老人ホームは、それぞれの施設ごとに特色が異なります。レクリエーションに力を入れていたり食事メニューのバリエーションが豊かだったり、さまざまな施設が存在するため、入居者の好みにマッチした施設を選ぶようにしてみてください。
実際どの老人ホームがおすすめなの?
さて、ここまで11種類の老人ホームの特徴について紹介してきましたが、最終的にどの施設を選べばいいのか分からないという方もいるかもしれません。そこで最後に、入居者の状況ごと、より具体的におすすめの老人ホームを紹介します。
● 身の周りのことができる人は「サービス付き高齢者向け住宅」
● 要介護3以上で、自宅生活が難しい人は「特別養護老人ホーム」
● 認知症があり自宅生活が不安な場合は「グループホーム」
● 自宅での1人暮らしが不安で費用負担を抑えたい人は「ケアハウス」
● 自立で入居し要介護になっても住み替えたくない人は「住宅型有料老人ホーム」
● 介護度が高い・24時間見守りが必要な場合は「介護付き有料老人ホーム」
● 資金に余裕があり十分なサポートを受けたい場合は「シニア向け分譲マンション」
それぞれ詳しく見ていきましょう。
身の周りのことができる人は「サービス付き高齢者向け住宅」
サービス付き高齢者向け住宅は個室はもちろん各種設備もバリアフリー設計で、安否確認サービス・生活相談サービスが提供されているため、自宅よりも安心して暮らせるでしょう。
また、有料老人ホームなどと異なり、サービス付き高齢者向け住宅はあくまでも賃貸住宅です。そのためレクリエーションなどはありませんが、それだけ自由度が高く、自分のペースで暮らせます。また、サービス付き高齢者向け住宅は夫婦で入居することも可能です。身の回りのことは自分たちでしつつ、必要なときだけ生活相談できるため、自宅と同じくプライベートを確保しながら老後を過ごすことができます。サービス付き高齢者向け住宅は全国各地に存在するため、ぜひ検索してみてください。
要介護3以上で、自宅生活が難しい人は「特別養護老人ホーム」
要介護3以上に認定されており、自宅での生活が難しい場合には、公的施設である「特別養護老人ホーム」がおすすめです。要介護3以上で施設に入居するとなると、基本的には終身での利用となるため、費用負担を気にする方も多いかもしれません。特別養護老人ホームは終身利用を前提としており、費用負担が比較的安価に設定されているため、亡くなるまで安心して利用することができます。たとえば、介護度・居室の種類ごとの自己負担額(30日間)は次のとおりです。
費用項目 | 多床室 | 従来型個室 | ユニット型個室 | |
施設介護サービス費 | 要介護3 | 21,960円 | 21,960円 | 24,450円 |
要介護4 | 24,060円 | 24,060円 | 26,580円 | |
要介護5 | 26,130円 | 26,130円 | 28,650円 | |
食費 | 43,350円 | |||
居住費 | 27,450円 | 26,930円 | 61,980円 | |
食費 | 43,350円 | |||
日常生活費 | 11,000円 |
生活保護受給者や、老齢福祉年金受給者で本人・世帯全体が市民税非課税の場合、居住費や食費の負担額が大幅に減免されます。住民税が課税されている世帯も、高額介護サービス費制度や高額医療・高額介護合算療養費制度を活用することで負担を減らせることがあるため、一度確認してみてください。
なお、特別養護老人ホームは、入居者の居住地以外の施設に入居することも可能です。ただし地域密着型特養は、原則として施設のある市区町村に住んでいる方しか申し込めません。
認知症があり自宅生活が不安な場合は「グループホーム」
認知症があり自宅での生活に不安を抱えている場合は、認知症の高齢者を対象とした少人数制ユニット型施設「グループホーム」への入居がおすすめです。自宅に近い環境で生活をしつつ、自分でできることは自分で行い、他の認知症患者と共同生活を送ることで、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。
ただしグループホームは、どのような認知症患者でも受け入れているわけではありません。重度の医療ケアが必要な場合や、共同生活が難しいと判断される場合には入居を断られる可能性があることは覚えておきましょう。
なお、記事前半でも触れたとおり、グループホームは市区町村が運営する「地域密着型サービス」に分類されるため、原則として入居者の住民票がある自治体にある施設に入居しなければなりません。グループホームを探す場合は、市区町村で条件を絞って検索してみてください。
自宅での1人暮らしが不安で費用負担を抑えたい人は「ケアハウス」
自宅での1人暮らしに不安があるものの、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の費用を負担できない場合には、ケアハウス(軽費老人ホームC型)への入居を検討してみてください。ケアハウスは家庭での生活が難しい60歳以上の高齢者が、食事・洗濯などの介護サービスを低料金で受けられる施設であるため、費用負担を抑えられます。
ケアハウスの月額費用は、前年度の収入によって決まることが特徴です。細かく区分されているため、いくつか例を紹介します。
区分 | 年収 | サービス提供費の徴収額(月額) |
1 | 150万円以下 | 1.0万円 |
6 | 190万円超~200万円以下 | 2.5万円 |
10 | 230万円超~240万円以下 | 4.5万円 |
16 | 290万円超~300万円以下 | 8.5万円 |
上記費用とは別に、生活費(食費・共用部分の水道光熱費など)や居住費なども徴収され、最終的な費用は9.3〜22万円程度が相場です。なお、入居にあたって「保証金」を支払う必要があることは覚えておきましょう。これは敷金のようなもので、退去時の原状回復費用に充当されます。
自立で入居し要介護になっても住み替えたくない人は「住宅型有料老人ホーム」
でしょう。サービス付き高齢者向け住宅やシニア向け分譲マンションの場合は、介護が必要になると退去しなければならないこともあります。一方で住宅型有料老人ホームの場合、入居者が外部の介護事業者と直接契約すれば、居宅サービスを受けながら住み続けることも可能です。
ただしあまりにも介護の必要性が高くなった場合には、介護を専門とする施設へ転居しなければならないこともあります。どのくらいの要介護度まで住み続けられるかは、それぞれの施設によって異なるため、あらかじめ確認してみてください。(要介護度5でも暮らし続けられる住宅型有料老人ホームもあります)
介護度が高い・24時間見守りが必要な場合は「介護付き有料老人ホーム」
介護度が高かったり、24時間の見守りが必要だったりする場合は、「介護付き有料老人ホーム」がおすすめです。介護付き有料老人ホームは介護サービスを専門としており、介護スタッフが常駐しているため、要介護3以上など介護の必要性が高い方でも安心して入居できます。
また、介護サービス費が要介護度に応じた定額制であるため、思いがけず多額の介護費用がかかってしまう心配もありません。要支援・要介護認定ごとの介護サービス費は次のとおりです。
介護レベル | 自己負担額(30日) |
要支援1 | 5,490円 |
要支援2 | 9,390円 |
要介護1 | 16,260円 |
要介護2 | 18,270円 |
要介護3 | 20,370円 |
要介護4 | 22,320円 |
要介護5 | 24,390円 |
上記費用とは別に、住居費や管理運営費・食費なども必要です。すべてを合算すると、15〜35.1万円程度が相場でしょう。高額な入居一時金が必要なこともありますが、細菌は入居一時金を0円としている施設も増えています。
また、看取りに対応している施設も多いため、亡くなるまで同じ施設で暮らし続けることも可能です。特別養護老人ホームに空きがないものの、介護度が高く自宅での生活が難しい場合には、ぜひお近くの介護付き有料老人ホームを探してみてください。
資金に余裕があり十分なサポートを受けたい場合は「シニア向け分譲マンション」
資金に余裕があり、十分なサポートを受けながら老後を過ごしたい場合には、「シニア向け分譲マンション」がおすすめです。バリアフリー設計であるため、足腰に不安があっても安心して生活できるでしょう。トレーニングルームや図書室・カラオケルーム・シアタールーム・プール・温泉などの娯楽設備だけではなく、病院やクリニックが併設している物件を選べば、すぐに医療サポートを受けることも可能です。
なお、シニア向け分譲マンションは自立した方の入居を前提としているため、購入申し込み時に健康診断書・診療情報提供書の提出が求められることもあります。また、高齢になってから購入する場合はローン審査に通らない可能性もあるため、一括での支払いも視野に入れて資金計画をしておくといいでしょう。
まとめ
老人ホームには非常に多くの種類があり、代表的なものだけでも、この記事で紹介した11種類の施設が挙げられます。このように、施設の種類によって入居条件・提供サービスが大きく異なるため、入居者の希望・心身状態にあった最適な施設を探すことが重要です。もし老人ホーム選びに迷った場合は、一度専門家と相談してみてください。
スマートシニアでは条件を絞って施設を検索するだけではなく、老人ホーム選びの悩みを医療介護の経験・知識が豊富なプロのコンシェルジュに相談することも可能です。相談方法は電話・LINE・オンラインと多岐にわたるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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有料老人ホームで介護士として約12年勤務した後、社会福祉士を取得。急性期病院の医療ソーシャルワーカーとして、入退院支援に携わる。現在は、スマートシニア入居相談室の主任相談員として、多数のご相談に応じている。