要介護認定とは?要支援との違い、区分や年齢など徹底解説!

介護の世界においては、介護サービスの必要度を判断するものとして、要介護認定の基準が事前に定められています。これらを事前に理解することで、身内が介護が必要かどうかを判断しやすくなります。


そこで本記事では、要介護認定の基準について解説します。本記事をお読みいただければ、要介護認定の基準に関する理解が深まりますので、是非とも最後までお読みください。

要介護認定とは?要支援との違い、区分や年齢など徹底解説!

要介護認定とは?

要介護認定とは、介護が必要な高齢者や障害者がどの程度の介護サービスを受けるべきかを判断するための制度です。


この認定は、市区町村の介護保険課が行い、専門の調査員が被介護者の生活状況や身体機能を評価します。要介護認定を受けることで、介護保険サービスを利用する際の費用負担が軽減されるため、多くの家庭にとって重要な手続きとなります。


要介護認定は、要支援と要介護の2つのカテゴリーに分かれています。要支援は、日常生活に少しの支援が必要な状態を指し、要介護は、日常生活全般にわたって介護が必要な状態を指します。具体的な区分や基準については、次のセクションで詳しく解説します。


要支援との違い

要介護認定と要支援認定は、どちらも介護サービスを受けるための基準となるものですが、その目的や内容には明確な違いがあります。要支援は、主に日常生活において軽度の支援が必要な状態を指し、介護予防を目的としています。具体的には、食事や入浴、掃除などの日常生活の一部において支援が必要な場合に該当します。


一方、要介護は、日常生活全般において継続的な介護が必要な状態を指します。要介護認定を受けると、より広範囲で専門的な介護サービスを利用することができます。例えば、食事や入浴の全面的な介助、移動の補助、医療的なケアなどが含まれます。



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要介護認定の基準

要介護認定の基準は、介護が必要な状態を客観的に評価するために設けられています。この基準は、日常生活における自立度や介護の必要性を評価するための指標となります。具体的には、身体機能や認知機能、日常生活動作(ADL)、社会生活への適応能力などが評価対象となります。


まず、身体機能の評価では、歩行や立ち上がり、食事、排泄などの基本的な動作がどの程度自立して行えるかがチェックされます。


次に、認知機能の評価では、記憶力や判断力、コミュニケーション能力がどの程度保たれているかが確認されます。さらに、日常生活動作(ADL)では、入浴や着替え、掃除、買い物などの日常的な活動がどの程度自立して行えるかが評価されます。


要介護・要支援の区分を紹介

要介護認定は、介護が必要な度合いに応じて「要支援」と「要介護」の2つの大きな区分に分けられます。要支援は、日常生活において部分的な支援が必要な状態を指し、要介護は、より高度な介護サービスが必要な状態を指します。


要支援には「要支援1」と「要支援2」の2つの段階があります。要支援1は、基本的な日常生活動作がほぼ自立しているが、一部の動作に支援が必要な状態です。要支援2は、要支援1よりも支援が必要な場面が増えるものの、まだ比較的自立している状態です。


一方、要介護には「要介護1」から「要介護5」までの5つの段階があります。要介護1は、日常生活の一部に介護が必要な状態で、要介護5は、ほぼ全ての生活動作において全面的な介護が必要な状態です。要介護度が上がるにつれて、必要とされる介護サービスの量と質も増加します。


要介護認定の有効期間

要介護認定の有効期間は、初めて認定を受ける場合と、更新の場合で異なります。初回の認定では、通常6か月から12か月の間で有効期間が設定されます。この期間が過ぎると、再度認定を受ける必要があります。更新の場合は、利用者の状態や介護の必要度に応じて、有効期間が12か月から36か月まで延長されることがあります。


また、要介護認定の有効期間は、利用者の健康状態や生活環境の変化に応じて見直されることがあります。例えば、病状が安定している場合や、介護サービスの利用状況が変わらない場合には、長期間の有効期間が設定されることがあります。一方で、病状が急変したり、介護の必要度が大きく変わった場合には、短期間での再認定が必要となることもあります。


要介護認定の有効期間を把握しておくことは、適切な介護サービスを受け続けるために非常に重要です。認定の有効期限が近づいたら、早めに更新手続きを行い、介護サービスが途切れないようにしましょう。


要介護認定の結果通知を受けた時の対応

要介護認定の結果通知を受け取った際には、まずその内容をしっかりと確認することが重要です。認定結果には、要介護度や要支援度が記載されており、それに基づいて受けられる介護サービスの範囲が決まります。次に、認定結果に基づいて具体的な介護サービスの計画を立てるために、ケアマネージャーと相談することが推奨されます。


また、認定結果には有効期限が設定されているため、その期限を確認し、必要に応じて更新手続きを行うことが求められます。更新手続きは、有効期限が切れる前に行う必要があり、手続きを怠るとサービスが受けられなくなる可能性があるため注意が必要です。


もし認定結果に納得がいかない場合は、再審査を申請することができます。再審査を希望する場合は、結果通知を受け取ってから一定期間内に申請を行う必要があります。具体的な手続きについては、市区町村の担当窓口に問い合わせると良いでしょう。


認定の有効期限と更新手続きの確認

要介護認定の有効期限は、初回認定の場合は原則として6ヶ月間、その後の更新認定では12ヶ月から36ヶ月の範囲で設定されます。認定の有効期限が近づくと、市区町村から更新手続きの案内が送られてきますので、忘れずに対応しましょう。


更新手続きは、基本的には初回認定と同様の流れで行われます。まず、更新申請書を提出し、その後、訪問調査や主治医の意見書の提出が求められます。訪問調査では、日常生活の状況や介護の必要度を再評価されますので、正確な情報を提供することが重要です。


更新手続きが完了すると、新たな認定結果が通知されます。認定結果に基づいて、引き続き適切な介護サービスを受けることができます。更新手続きを怠ると、介護サービスが一時的に中断される可能性があるため、期限内に必ず手続きを行うようにしましょう。


認定結果に納得がいかない場合

要介護認定の結果に納得がいかない場合、まずは市区町村の介護保険担当窓口に相談することが重要です。認定結果に対する不満や疑問を具体的に伝えることで、再評価や再調査が行われる可能性があります。


また、正式な手続きとして「不服申立て」を行うこともできます。不服申立ては、認定結果が通知された日から60日以内に行う必要があります。この手続きは、都道府県の介護保険審査会に対して行われ、審査会が再度審査を行います。


不服申立てを行う際には、医師の意見書や介護サービス提供者の意見書など、追加の証拠資料を提出することが求められる場合があります。これらの資料は、申立ての内容を補強するために非常に重要です。


さらに、認定結果に対する不満が解消されない場合は、弁護士や介護支援専門員(ケアマネジャー)などの専門家に相談することも検討しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応策を見つけやすくなります。


介護度の変更をすることは可能

要介護認定を受けた後でも、介護度の変更を申請することは可能です。介護度の変更が必要になる理由としては、被介護者の健康状態や生活環境の変化が挙げられます。例えば、病気や怪我によって介護が必要な度合いが増した場合や、逆にリハビリや治療によって介護が必要なくなった場合などです。


介護度の変更を希望する場合は、まず市区町村の介護保険担当窓口に相談しましょう。変更申請の手続きには、再度の認定調査が必要となります。この調査では、被介護者の身体状況や日常生活の様子が再評価され、適切な介護度が再度判定されます。


再調査の結果、新しい介護度が決定されると、その結果に基づいて介護サービスの内容や量が変更されます。これにより、被介護者にとって最適な介護サービスを受けることが可能となります。


また、介護度の変更申請は、被介護者本人だけでなく、家族や介護支援専門員(ケアマネジャー)などが代わりに行うこともできます。特に、介護支援専門員は被介護者の状況をよく理解しているため、適切なアドバイスを受けながら手続きを進めることができます。


まとめ

要介護認定は、介護サービスを受けるための重要なステップです。要支援と要介護の違いや、認定基準、区分、有効期間などを理解することで、適切な介護サービスを受けるための準備が整います。また、認定結果に納得がいかない場合や、介護度の変更が必要な場合の対応方法も知っておくと安心です。


本記事を通じて、要介護認定に関する基本的な知識を深めていただけたでしょうか。これから介護が必要になるかもしれない家族や自身のために、しっかりと準備を進めていきましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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