老人ホームに入りたい人・入りたくない人の割合とは?理由も合わせて解説!

老人ホームへの入居を検討する方の中で、ご両親が老人ホームに入居したくないと言うようなケースは少なくありません。このような場合に、なぜ本人が老人ホームに入りたくないのか理解することは重要です。


本記事では、老人ホームに入りたくない理由と老人ホームに入ることを希望する理由、入ることを決めた理由について紹介していきます。


是非とも最後までお読みください。

老人ホームに入りたい人・入りたくない人の割合


高齢化が進む日本において、老人ホームへの入居は多くの高齢者にとって重要な選択肢の一つです。しかし、実際に老人ホームに入りたいと考えている人とそうでない人の割合はどのようになっているのでしょうか。


最近の調査によると、老人ホームへの入居を「積極的に考えている」と回答した高齢者は全体の約20%にのぼります。


一方で、「入居したくない」と考えている人の割合は約50%と、入居を希望する人よりも多いことが明らかになっています。


残りの30%は「どちらとも言えない」という立場を取っており、入居に対する意見は高齢者個々の状況や価値観によって大きく異なることが分かります。


老人ホームに入ることを希望する理由


老人ホームに入ることを希望する理由は、高齢者それぞれによって異なりますが、いくつかの共通した動機があります。


まず、多くの高齢者が「家族に迷惑をかけたくない」という思いから老人ホームへの入居を考えます。自身の介護が必要になった際に、子どもや孫の生活に負担をかけることを避けたいという願いが背景にあります。


また、「専門的な介護が受けられる」という点も、老人ホーム入居を希望する大きな理由です。介護施設では、看護師や介護士などの専門スタッフが24時間体制でサポートを提供しており、在宅介護では得られない安心感を求める声が多く聞かれます。


さらに、現代社会においては「介護の時間を確保できない」という現実もあります。家族が仕事や自身の生活に追われ、十分な介護を提供することが難しいケースも少なくありません。そのため、老人ホームでの生活を選択することで、家族の負担を軽減し、自分自身も適切なケアを受けられると考える高齢者がいます。


家族に迷惑をかけたくないから


本人自らが、老人ホームへの入居を考える人も少なくありません。


特に、自分の存在が家族にとって負担になるのではないかと感じる高齢者は、老人ホームへの入居を積極的に希望することがあります。


「家族に迷惑をかけたくない」という思いは、多くの高齢者が共有する心情であり、それが老人ホーム入居を決断する大きな理由の一つとなっています。


この理由で老人ホームを選ぶ高齢者は、家族との関係を大切に思うあまり、自分の介護が家族の生活に影響を与えることを避けたいと考えています。


また、家族が仕事や自身の生活に追われている中で、介護が必要になると、その負担は計り知れないものになります。そうした状況を前にして、老人ホームへの入居を選択することで、家族への負担を軽減しようとするのです。


専門的な介護が受けられるから


さらに、老人ホームに入居を希望する理由として、「専門的な介護が受けられるから」という点が挙げられます。


高齢者やその家族が自宅で介護を行う場合、専門的な知識や技術が必要となることが多く、それを十分に提供できないことがあります。


しかし、老人ホームでは介護のプロフェッショナルが常駐し、日々の生活支援から医療的なケアまで、幅広いニーズに応えることが可能です。


特に、病気や障害を抱えている高齢者の場合、専門的なケアが必要不可欠です。老人ホームでは、そのような高齢者に対しても適切な介護サービスを提供し、安心して生活できる環境を整えています。


介護の時間を確保できないから


現代社会では、仕事や家庭の事情などで介護に必要な時間を十分に確保できないという問題があります。特に共働き家庭が増える中で、日中の介護を家族だけで行うことは難しくなっています。


また、地方に住む子どもが都市部で働いているケースも多く、親の介護のために仕事を辞めることは現実的ではありません。


そうした中で、老人ホームへの入居を希望する理由の一つとして「介護の時間を確保できないから」という声が挙げられています。老人ホームでは、専門のスタッフが24時間体制で介護サービスを提供しており、家族が仕事や自分の生活に専念できる環境が整っています。


実際に老人ホームに入ることを決めた理由


実際に老人ホームに入ることを決めた理由は、それぞれの家庭の状況によって異なりますが、共通する大きな要因がいくつか存在します。


ここでは、それぞれの理由について説明します。


家族の負担が増えたから


高齢者が自宅で生活する中で、家族は日々の介護や支援を担うことになります。


しかし、家族もまた仕事や自身の生活があり、介護を続ける中での肉体的、精神的な負担は徐々に増大していきます。特に共働きの家庭では、介護と仕事の両立が困難となりがちです。


そんな中、家族の負担が限界に達したと感じるケースが少なくありません。介護に要する時間やエネルギーが家族の生活を圧迫し、家庭内でのストレスが高まることも。このような状況が老人ホームへの入居を決断する大きな理由の一つとなっています。


老人ホームではプロのスタッフが24時間体制でサポートを提供するため、家族は介護から解放され、以前のような家庭生活を取り戻すことができます。また、高齢者本人も安心して生活できる環境が整っているため、家族としても安心して任せることができます。


退院後に在宅介護が困難となったから


退院後に在宅介護が困難となったから、というのが老人ホームへの入居を決める大きな理由の一つです。


病気や怪我からの回復期には、特に高齢者の場合、日常生活を送る上でさまざまなサポートが必要になることが多いです。しかし、家族だけの力では十分なケアを提供することが難しい場合もあります。


例えば、リハビリテーションが必要な場合、専門的な知識と技術が求められるため、家族には対応が難しいことがあります。また、医療機器を使用したり、定期的な医療処置が必要な場合も、在宅での管理は複雑で大変な労力を要します。


このような状況下では、老人ホームでの生活が適切な選択肢となることがあります。老人ホームでは、専門のスタッフが24時間体制で医療的なケアを提供し、高齢者が安心して生活を送ることができる環境が整っています。


独居での生活が困難となったから


高齢になると、身体的な機能の低下や病気のリスクが高まることから、独居での生活が困難になるケースが増えてきます。


特に、日常生活動作が自立して行えなくなったり、家事をすることが難しくなったりすると、生活の質を維持するためにもサポートが必要になります。このような状況の中で、老人ホームへの入居を決断する高齢者は少なくありません。


独居生活が困難となる主な理由としては、身体機能の衰えによる事故や怪我のリスクの増大、または孤独感や社会との繋がりの希薄化が挙げられます。


これらの問題は、高齢者の心身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。老人ホームでは、24時間体制のサポートや共同生活を通じて、これらの問題を軽減することができるため、安全かつ充実した日々を送ることが可能になるのです。


認知症が進行したから


認知症が進行したから、という理由で老人ホームへの入居を決めるケースは少なくありません。


認知症は、進行すると日常生活での自立が難しくなり、家族だけのサポートでは十分なケアが提供できなくなることがあります。特に、記憶障害や判断力の低下、行動の変化などが顕著になると、24時間体制での見守りや専門的な介護が必要となることが多いです。


老人ホームでは、認知症の方に対して専門的なケアプランを提供し、安全な環境の中で生活の質を維持することが可能です。また、認知症の方が社会とのつながりを持ち続けられるような活動も積極的に行われています。


家族にとっても、専門的なスタッフによるサポートがあることで、精神的な負担が軽減されるというメリットがあります。


まとめ


老人ホームに入居するかどうかは、個々の事情や価値観によって大きく異なります。本記事では、老人ホームに入りたい人と入りたくない人の割合、入居を希望する理由、そして実際に入居を決めた理由について詳しく見てきました。


家族に迷惑をかけたくない、専門的な介護を受けたい、介護時間の確保が難しいといった理由から入居を希望する人がいる一方で、独居での生活が困難になったり、認知症の進行などが実際の入居の決め手になることもあります。


老人ホームの入居を検討する際は、これらの理由を参考にしながら、ご本人や家族の意向を尊重し、最適な選択をすることが大切です。介護の現場や家庭の状況は千差万別ですので、一概にどの選択が最良かは言えませんが、情報をしっかりと収集し、じっくりと話し合うことが重要です。

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