老人ホームの月額相場はいくら?月額以外の支出も解説!

老人ホームに入居する際には、初期費用に加え月額利用料金もかかります。特に月額利用料金は利用する施設の種類によって変動するため、相場について把握しておくことは重要となります。


そこで本記事では、老人ホームの月額相場について解説していきます。本記事をお読みいただくことで、老人ホームの月額費用に関する理解を深められますので、是非とも最後までお読みください。


老人ホームの月額相場はいくら?月額以外の支出も解説!

老人ホームでかかるのは入居一時金(入居金)と月額利用料


老人ホームに入居する際、まず理解しておくべきは、費用の大きな部分を占める「入居一時金(入居金)」と「月額利用料」の2つです。ここでは、それぞれの内容について解説します。


入居一時金(入居金)


老人ホームに入居する際、最初に必要となるのが入居一時金、いわゆる入居金です。この入居金は、施設の設備やサービスの質、立地条件によって大きく異なり、数百万円から数千万円の範囲で設定されていることが一般的です。


入居金は、基本的には非課税であり、返還されないことが多いですが、施設によっては一定期間後に、全額または一部が返還される「償却型」も存在します。入居を検討する際には、この入居金の金額と返還条件をしっかりと確認し、自身の資金計画に合わせた選択をすることが重要です。


引っ越し費用


老人ホームへの入居を考えた際、意外と見落としがちなのが引っ越し費用です。この費用は、入居する施設の立地や、現在の住まいからの距離、荷物の量によって大きく変わります。また、専門の引っ越し業者に依頼するか、家族で行うかによっても費用は異なります。


引っ越し業者を利用する場合、一般的な家庭の引っ越しと異なり、高齢者向けのサービスを提供している業者を選ぶと、荷造りや荷解き、家具の配置変更などのサポートを受けることができます。これらのサービスは、高齢者本人や家族にとって大きな助けとなるでしょう。ただし、その分費用は高くなる傾向にあります。


自分で引っ越しを行う場合は、トラックのレンタル費用やガソリン代、必要に応じて荷物を運ぶための人手を雇う費用などがかかります。しかし、全体的には業者に依頼するよりもコストを抑えることが可能です。


生活用品の費用


老人ホームに入居する際には、生活を始めるための様々な用品が必要になります。これらの生活用品にかかる費用は、入居者のニーズや選ぶアイテムによって大きく異なりますが、快適な生活空間を作るためには欠かせない出費です。


具体的には、寝具や衣類、日用品などが必要となります。また、個人の趣味や生活スタイルに合わせて、テレビやラジオ、趣味の道具なども必要になる場合があります。これらのアイテムを新たに購入する場合、数万円から数十万円の費用がかかることも少なくありません。


入居前には、どのようなアイテムが必要かをリストアップし、予算を立てることが大切です。また、既に所有しているアイテムを活用することで、初期費用を抑えることも可能です。


老人ホームの月額相場とは?


老人ホームの月額相場とは、施設の種類や提供されるサービス、地域によって大きく異なります。


一般的には、自立した高齢者向けのサービス付き高齢者向け住宅では、月額10万円から20万円程度が相場とされています。一方で、介護が必要な方が入居する介護付き老人ホームや特別養護老人ホームでは、月額20万円以上が一般的であり、高級な施設になると30万円を超えることも少なくありません。


また、地域によっても価格は変動し、都市部では地価の高さから相場が上がりがちです。さらに、施設によっては食費や光熱費が別途必要になる場合もあり、実際の支出は月額相場以上になることがあるため、事前に確認しておく必要があります


施設種別相場費用


老人ホームの月額相場は、施設の種類によって大きく異なります。


一般的に、サービス付き高齢者向け住宅は10万円から20万円程度、介護付き有料老人ホームでは20万円から40万円程度が相場とされています。特別養護老人ホームの場合は、利用者の所得に応じて月額費用が決定されるため、一概に相場を述べることは難しいですが、一般的には10万円から30万円程度が目安となります。


これらの相場はあくまで目安であり、施設の立地や提供されるサービス内容、部屋の広さなどによって変動します。


また、これらの費用には食費や水道光熱費、日常生活で必要な介護サービスの費用などが含まれることが多く、施設によっては別途必要な場合もありますので、入居を検討する際には各施設の詳細な料金体系を確認することが大切です。


民間施設と公的施設の費用の違い


老人ホームを選ぶ際には、民間施設と公的施設のどちらにするかという選択が必要です。これらの施設は、運営主体やサービス内容が異なるため、費用にも大きな違いがあります。


民間施設は、民間企業やNPO法人などが運営しており、ホテルのような高級感あるサービスや充実した設備を提供している場合が多いです。そのため、月額利用料も高めに設定されていることが一般的です。


一方で、公的施設は市町村や社会福祉法人が運営しており、低所得者や福祉が必要な高齢者を対象にしていることが多く、比較的低価格で利用できることが特徴です。


また、公的施設は入居者の負担能力に応じて料金が決定されることが多く、所得に応じて費用がスライドする制度を採用している場合もあります。民間施設では、そうした制度は少なく、一律の料金設定がされていることがほとんどです。


老人ホームにかかる費用を抑えるポイント


老人ホームにかかる費用を抑えるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。


  1. 初期償却の割合と入居期間を比較する

  2. 介護保険サービスを利用する


老人ホームにかかる費用を抑えるためのポイントについて解説します。


初期償却の割合と入居期間を比較する


老人ホームに入居する際、初期費用として入居一時金が必要になることが多いですが、この金額は施設によって大きく異なります。また、入居後には月額利用料が発生しますが、これらの費用を合わせて考えることが重要です。


特に、初期償却の割合が高い施設では、短期間での退去が予想される場合、総コストが高くなる可能性があります。


逆に、長期にわたって同じ施設に滞在する予定がある場合は、初期償却の割合が高くても、月額利用料が低めに設定されている施設を選ぶことで、長い目で見たときの費用を抑えることができます。


介護保険サービスを利用する


介護保険サービスを利用することも、老人ホームでの生活費用を抑える重要なポイントです。


介護保険サービスは、要介護認定を受けた方が利用できる公的な支援制度であり、介護が必要な日常生活をサポートしてくれます。


例えば、訪問介護やデイサービス、ショートステイなど、様々なサービスが介護保険の範囲内で提供されています。これらのサービスを利用することで、老人ホームでの追加的な介護費用を抑えることが可能になります。


ただし、利用するには一定の自己負担が必要であり、サービス内容や提供範囲は居住地域や施設によって異なるため、事前にしっかりと調べておくことが大切です。適切な介護保険サービスを利用することで、賢くコストを管理しながら快適な施設生活を送ることができるでしょう。


まとめ


老人ホームに関する費用の概要として、入居一時金や月額利用料など、様々な支出があることを解説してきました。


老人ホームの選択は、単に月額相場を比較するだけでなく、サービスの質や立地条件、そして何よりも入居者の生活スタイルに合った施設を選ぶことが重要です。


また、費用を抑えるためには、初期償却の割合や介護保険サービスの利用など、様々なポイントを考慮する必要があります。この記事が、老人ホーム選びの一助となれば幸いです。最適な老人ホーム選びに向けて、しっかりと情報収集を行い、慎重に検討を重ねてください。

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