グループホームについて

グループホームは、少人数制の認知症専門施設です。地域密着型の施設として、地域交流も多くおこなわれているのが特徴です。施設数は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設よりも少なく、あまり内容を知らない方も多いと思います。

今回は、グループホームの特徴や料金形態について紹介していきます。最後まで読んでいただくことで、グループホームのメリットやデメリットを理解し、施設選びの参考となりますので、ぜひご覧ください。

#老人ホーム#グループホーム#認知症
この記事の監修

とぐち まさき

渡口 将生

介護福祉士として10年以上現場経験があり、現在は介護老人保険施設の相談員として従事。介護資格取得スクールの講師やWEBライターとしても活動中。家族の声を元にした介護ブログを通じ、2019年3月、NHKの介護番組に出演経験もある。

グループホームとは

認知症専門の少人数制ユニット型施設

グループホームは、認知症専門の少人数制ユニット型施設です。グループホームのユニット型とは、5〜9人をひとつのユニットとし、入居者・職員とも変化が少なく顔なじみの関係ができやすい環境のケア方法です。認知症の方が苦手とされる、環境の変化が起こりにくい施設といえるでしょう。

基本的に、ひとつの事業所に2ユニット(最大18人)までと定められているので、必然的に小規模の施設が多い傾向です。また、最大3ユニット(最大27人)まで作れる自治体もあるので、お住まいにある自治体の要件を確認してください。認知症専門の職員を配置する定めのため、他の施設に比べて認知症ケアに特化した施設です。

認知症の研修修了者や認知症関連の資格を取得した職員が必ずいるので、認知症でお悩みの方でも、安心して利用できます。

また、地域密着型の施設として運営しているため、地域住民との関わりや運営推進会議(意見交換会など)を実施し、より良い施設運営を目指しています。

【認知症】なる前に、なったらどうする?知っておきたい基本のこと

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グループホームで提供されるサービスについて

グループホームとは厚生労働省の定める人員基準を満たしている

グループホームで、提供されるサービスは「共同生活援助」というサービスで、名前の通り、共同生活の援助をしています。

そのため、日常生活において生活全般を、入居されている方と一緒におこないサポートするサービスです。たとえば、一緒に買い物に行ったり、調理をしたりといった生活に必要な行動を援助します。

職員の配置基準は以下の通りです。

【代表者】

代表者はグループホーム全体の管理をおこなっています。また、代表者は以下の要件を満たしている必要があります。

  • 特定の介護施設で認知症高齢者の介護をした経験がある
  • 保険医療や福祉サービスの事業経営に携わった経験がある
  • 「認知症対応型サービス事業開設者研修」を修了している

【管理者】

グループホームの管理者は、ユニットごとに配置されています。管理業務をおこないますが、介護現場に入る方も多い傾向です。また、計画作成担当者を兼務しているケースも多いです。管理者は以下の要件を満たしている必要があります。

  • 特養や老健で3年以上従事した経験がある
  • 「管理者研修」を修了している

【介護職員】

グループホームでは、入居者3名に対して1名以上の配置が定められています。しかし、常に入居者3名に対して介護職員1名の配置ではなく、1日を通して計算します。そのため、夜間帯は、介護職員1名以上と定められているので、基本的に夜間の職員は少ない傾向です。

【計画作成担当者】

計画作成担当者は、入居者ごとにケアプランを作成するスタッフです。各ユニットに1人を配置すると定められています。

【看護師】

配置義務がありません。

次は、グループホームの特徴をみていきましょう。

グループホームの特徴と入居条件

グループホームの対象者は認知症の診断が必要
  • 65歳以上
  • 要支援2以上の認定を受けた方
  • 医師から認知症の診断を受けた方
  • 施設がある市区町村に住民票があること

グループホームの入居対象者は、65歳以上で認知症の診断を受けている方です。また、要支援2以上の介護認定を受けている方が対象となります。また、共同生活の場なので、集団生活に支障がないという要件もあります。若年性認知症の方が入居できる施設もあるので、お困りの方は探してみるとよいでしょう。

地域密着型の施設では、施設がある地域に住所を有する方が入居対象となります。希望する施設と別の地域に住所がある方は、住所を変更する必要があります。また、買い物や地域貢献活動を通して、地域住民との関わりが多いのも特徴です。

グループホームの大きな特徴として、認知症ケア専門の職員が従事しているので、認知症で不安に感じている場合は、相談してみるとよいでしょう。

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グループホームには、生活保護の方も入居することができます。ただし、生活保護法の指定を受けた施設に限り、それらの中でもすべてのお部屋が対象ではなく、一部のお部屋のみと定めている施設が多い傾向にあります。
入居相談員山本

グループホームの設備について

原則個室で日常生活に必要な設備を完備

グループホームは、原則個室の施設です。床面積は7.43㎡以上(4.5畳以上)を確保しています。有料老人ホームなどに比べて狭いお部屋が多いです。必要と認められた場合、1室を2名(夫婦など)で利用する場合もあります。

共用部には、日常生活に必要な、食堂・台所・便所・洗面・浴室などの設備があり、居室には設置されていない場合もあるので、確認しておくとよいでしょう。学生寮などを改修した施設もあり、すべてがバリアフリーとなっていない場合もあります。基本的に広すぎず、認知症で介護が必要な方が生活しやすい環境となっています。

特別な設備(カラオケや温泉など)があるというよりは、住居に近くアットホームな環境の施設が多い傾向です。

グループホームにかかる入居時の費用について

グループホームと特別養護老人ホームの違いを料金表で比較

グループホームに入居する際は、入居一時金や保証金が必要となります。保証金は敷金と同じ意味を持ち、退去時に修繕費や滞納費などを差し引きした分の返金を受けられます。入居一時金や保証金の設定は事業所によって様々なので、希望の施設に問い合わせてみるとよいでしょう。

毎月、必要な費用としては、住居費・食費・光熱費等が必要となります。また、介護度によって決まる介護サービス費が必要です。その他、尿取りパットやオムツ・歯ブラシなどの消耗品も適宜必要となります。

以下に特別養護老人ホームとの料金比較をまとめてみました。特別養護老人ホームは比較対象になりやすいのでチェックしてみてください。(料金は介護負担1割の方の目安です)

特別養護老人ホームの料金は、グループホームと比較すると、やや低額になる傾向にあります。しかし、入居条件が要介護3以上の認定が必要です。また、費用も安く人気が高いため、入居までに日数がかかるといった場合があるので注意しましょう。

老人ホームの費用

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老人ホームの費用

入居までの流れ

体験入居(ショートステイ)を利用するのがおすすめ

まずは、入居を希望する施設に相談しましょう。入居までの流れは以下の通りです。

  1. 希望の施設を探す
  2. 希望の施設に問い合わせする
  3. 必要な書類を準備する
  4. 面談を行う
  5. 入所の可否を確認する
  6. 契約を行う
  7. 入居一時金や保証金の支払い
  8. 施設に入居する

状況などにより、順番が前後するケースや省かれる場合もあります。

グループホームでは、体験入居(ショートステイ)を受け入れている場合もあります。体験入居を利用して、入居前に施設の雰囲気を確認できるので利用するとよいでしょう。しかし、体験入居の場合は介護保険が利用できないため、全額自己負担となるので注意しましょう。

面談時のポイント

認知症の症状を伝えすぎると不利になる場合も

入居前に、入居対象者やご家族との面談がおこなわれます。認知症対応型施設なので、認知症について話す場面も多いでしょう。

注意点としては、認知症について「〇〇が大変」「〇〇に困っている」などと言いすぎないように注意しましょう。介護職員は、認知症高齢者に対して慣れています。しかし、認知症に対して慣れていないご家族は、必要以上に認知症の大変さを伝える傾向にあります。

必要以上に伝えすぎると、入居要件である「共同生活に支障がない」といった部分に触れてしまい、入居を拒まれる可能性があるので注意しましょう。

嘘をついて入居をしても、トラブルになるだけなのでごまかすのはやめましょう。しかし、必要以上に伝えるデメリットは大きいです。

グループホームの選び方

よいグループホームは地域との交流を盛んにおこなっている

グループホームを選ぶポイントは、地域との交流が盛んにおこなわれているかを確認するとよいでしょう。

地域交流が盛んにおこなわれている施設は、地域住民との接触も多く、イベントや行事を頻度高く実施している場合があります。また、緊急時には地域住民の協力を得られるなどのメリットもあるでしょう。

地域交流の内容としては、認知症カフェや認知症サポーター研修の実施などをおこなっています。地域住民との関わりはもちろん、ご家族の参加ができ、一緒に認知症についての理解も得られるでしょう。また、施設にこもりすぎず、地域に出て買い物や掃除などの活動を通し役割を持つことができます。

施設を選ぶ際のポイントに「キレイ」「料金」「立地」などを考える場合が多いと思います。しかし、どの施設がよいかの基準は、入居者によって様々です。入居しないとわからないといった部分も多いでしょう。

「住めば都」という言葉の通り、認知症高齢者もある程度の期間生活していると、環境に慣れ、安心して生活できるようになる方も多くおられます。そのため、施設の状態や条件は、あまり考えなくてもよいかもしれません。

まとめ

グループホームは、地域に密着した認知症対応型の施設です。入居するには認知症の診断を受けている必要があります。認知症の研修などを修了した職員がいるので、認知症でも安心した生活ができます。

グループホームは「長年生活した地域で生活できる」「職員や入居者が少なく馴染みの関係が築きやすい」といった点がメリットです。

反対に「看護師の配置がない」「部屋が少ない」「少人数なので関係が崩れると生活がツラい」といったデメリットもあります。

入居対象となる方の身体状況や生活状況に合わせて、グループホームの入居を検討しましょう。

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