住宅型有料老人ホームについて

住宅型有料老人ホームは、老人福祉法で定められた有料老人ホームの内の一つです。施設の特徴や入居費用・条件をはじめ、介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅との違いも解説しているため、入居を検討している方は参考にしてください。

この記事の監修

とぐち まさき

渡口 将生

介護福祉士として10年以上現場経験があり、現在は介護老人保険施設の相談員として従事。介護資格取得スクールの講師やWEBライターとしても活動中。家族の声を元にした介護ブログを通じ、2019年3月、NHKの介護番組に出演経験もある。

住宅型有料老人ホームとは

住宅型有料老人ホームの人員基準や設置基準を確認

住宅型有料老人ホームは、有料老人ホームの中のひとつで老人福祉法第29条第1項の規定に基づき、「老人の福祉を図るため、その心身の健康保持及び生活の安定のため」に運営しています。

住宅型有料老人ホームは、高齢者の日常生活を支えるため、主に洗濯・掃除などの生活支援サービスを提供している施設です。比較的元気な高齢者で、生活支援(食事の提供や洗濯・掃除)サービスを受けることで、自立した生活ができる方の利用が多い傾向です。

設置基準として、都道府県知事への届出が必要ですが、株式会社や社会福祉法人などの設置主体は問われません。そのため、近年では数多くの企業が参入してきています。

住宅型有料老人ホームの人員基準は、施設ごとに必要な人数を配置すればよいとされており、明確な人数は設定されていないのが特徴です。

住宅型有料老人ホームで提供されるサービス

住宅型有料老人ホームは認知症でも入居できる

住宅型有料老人ホームの入居条件は、60歳以上の自立から要介護5までの高齢者が対象で、幅広く受け入れを行っています。しかし、多くの住宅型有料老人ホームでは、提供されるサービスが生活支援のみなので、基本的には自立した人から軽介助者を対象と考えている施設が多いでしょう。

身体介護やデイサービスを利用する際は、外部の事業所と契約を 行えば、利用可能です。必要なサービスを組み合わせられるのが大きな特徴となります。

入居条件は、施設ごとに定めてあり、特徴やサービスの内容によってさまざまなため、希望する施設に直接確認をとることが望ましいです。認知症の有無について心配される家族は多いですが、認知症があるから入居できないという決まりはありません。しかし、認知症による症状や精神疾患による自傷・他傷行為がある場合は入居を断られるケースがあります。

住宅型有料老人ホームの特徴と入居条件

住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との 違い

住宅型有料老人ホームは、食事の提供や洗濯・掃除などのサービスが付いている高齢者施設です。その他、入浴や排泄といった身体介護については、施設以外の外部サービスを利用します。住宅型有料老人ホームは、今まで住んでいた「在宅」が「住宅有料老人ホーム」に置き換わったとイメージすればわかりやすいです。

住宅型有料老人ホームでは、介護度が高くなるにつれて、外部サービスを必要とする場面は増えてくるでしょう。そのため介護度が多くなると、介護サービスが足りないと感じる場合や、サービス費が増えるといった場面が出てくるでしょう。

常時介護が必要となる方には、物足りないサービスになるかもしれません。しかし、サービスの組み合わせ次第では、他の施設より柔軟なサービス提供が可能なので、「自分でサービスを考えたい」「今まで利用していたデイサービスを継続したい」と考えているなら、住宅型有料老人ホームは選択肢の一つになるでしょう。

よく比較対象に挙げられる、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅との違いは以下の通りです。

介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の間に、位置する施設と考えるとわかりやすいかもしれません。

住宅型有料老人ホームと特定施設

特定施設とは

特定施設とは、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の中でも、行政から事業指定を受けた施設です。指定を受けるためには、厚生労働省の定めた「人員・設備・運営」の3つの基準を満たす必要があるため、特定施設はサービス体制が整っていると判断できます。

特定施設は、施設名あるいは施設種別に「介護付き」と掲げているため、希望の施設があったら確認しましょう。

また、入居時に特定施設として運営していない場合も、後に基準を満たして特定施設となることがあります。その際は、サービスの利用方法が変更になります。

よく比較対象に挙げられる、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅との違いは以下の通りです。

特定施設では、外部サービスの利用ができないデメリットもあるため、特定施設が一概によいとは言い切れません。入居検討者の状態や家族の状況・希望条件などにより、施設を選びましょう。

住宅型有料老人ホームの設備について

住宅型有料老人ホームにはさまざまな設備がある

住宅型有料老人ホームは施設ごとに特色があり、食事に力を入れている場合もあれば、施設の設備を充実させた施設もあります。例えば、施設内に「カラオケルーム」「図書館」「売店」「映画鑑賞」「トレーニングルーム」などを備えた施設です。

また、自分で洗濯ができるように洗濯機が設置されている施設や、遠方に住んでいる家族のために、ゲストルームが設置されている場合もあります。

在宅型有料老人ホームの居室は、最低床面積が13㎡以上と決められています。比較対象とされるサービス付き高齢者向け住宅は、18㎡以上です。あくまでも最低床面積なので、居室がこれらより広い場合もあるでしょう。

広い部屋を希望する方も多いですが、高齢者にとって広い部屋が必ずしもよいとは限りません。居室が狭いことで、壁やタンスに手が届き、転倒を免れるケースもあるからです。施設で使いたい家具や持ち物と、入居対象者の身体状況に応じて居室の広さも検討しましょう。

入居時の費用について

入居一時金が必要な場合がある

・一時金について

  1. . 全額払い:家賃や管理費などは0円
  2. . 一部払い:家賃や管理費などの一部を差し引いた分を請求
  3. . 入居金なし:家賃や管理費などはそのまま請求

※一時金の有無に関わらず、介護サービス費は必要となります。

上記のパターンは選べる施設もありますが、ひとつしかパターンがなく、選べない場合があるので、契約前に確認しておきましょう。

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老人ホームの費用

入居までの流れ

時間がかかるので早めの行動がポイント

施設入居までにはいくつもの工程があり、時間がかかります。簡単に入居までの流れは以下の通りです。

1. 希望の施設を探す

2. 希望の施設に問い合わせする

3. 必要な書類を準備する

4. 面談を行う

5. 入所の可否を確認する

6. 契約を行う

7. 一時金の支払い

8. 施設に入居する

施設ごと、あるいは空室や入居問合せ状況などにより、順番が前後することや省かれる場合もあります。

まずは、希望の施設に問い合わせをして、入居相談を行います。相談の中で、費用や手順を教えてもらえますが、わからなくなった時は遠慮せず施設に確認しましょう。施設内の見学が可能かどうかを確認し、ミスマッチを減らすためにも、できるだけ見学を行うようにしましょう。

住宅型有料老人ホームの入居には主に「入居申込み書」と「健康状態を確認する書類」の2つが必要です。それぞれ施設によって様式が決まっている場合もあるので、希望の施設に問い合わせて、取り寄せるまたは取りに行く必要があります。

健康状態を確認する書類としては、「健康診断書」や「診療情報提供書」が必要です。健康診断書の場合、書類ができるまでに、2週間前後の日数がかかるので、事前にとっておくとよいかもしれません。施設によりますが、健康診断書などの情報提供書類は一定期間内(約3ヶ月)有効としている場合が多いです。

申し込みを済ませたあとは、施設からの面談の依頼が来るでしょう。面談は基本的に利用される本人の状態を確認しますが、家族の立ち会いや家族面談を希望する施設もあります。施設側としては、長い付き合いになるので、お互いの理解を深め、できるだけトラブルのないようにしたいという考えのもと実施されます。

施設側の入居判定後に、入居が可能と返事があれば、一時金の支払いや契約に進みます。すべての手続きが終了した後に、入居となります。施設によっては体験入居も可能なので、利用するのもよいでしょう。

住宅型有料老人ホームの選び方

住宅型有料老人ホームを選ぶポイントはさまざま

施設選びで重要と考えるポイントは「できるだけ安く」「子どもの家の近く」「キレイなところ」「食事の美味しいところ」など、利用される人や家族によってさまざまです。

その中で、とくに重要なポイントは職員の接遇マナーです。職員の様子は、施設の外からでは分からないため、施設に足を運んだ際に確認しておきましょう。

ポイントは「挨拶をしっかりしているか」「服装の乱れはないか」「明るいか」など、確認するとよいでしょう。面談や契約で対応する職員は、施設長や相談員といった施設の顔になる人がほとんどです。残念ながら、相談員の印象が良かったからといって、施設内の職員も大丈夫という訳ではないので注意しましょう。

また、空きが多い施設は注意が必要です。高齢者の増加にともない、高齢者施設は部屋数が足りない状況にある中、空きが多いというのは人材不足やケアが行き届いていないなどの問題を抱えている場合があります。

まとめ

高齢者数の増加により、高齢者施設は多岐にわたり増加しました。さまざまなサービスを選べるというメリットはありますが、同時にどこにしたらいいのかわからないというデメリットを生んでしまいました。

「サービス内容の違い」「契約の違い」「費用の幅」など、さまざまな違いがあり、決められない場面もあるでしょう。また、介護をしながらや仕事の合間に施設を探すという人も多く、施設探しは困難な場合があります。

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また、施設見学や相談なども随時対応しており、施設に聞きにくいこともコンシェルジュが代わりに確認をしてくれるので、気になるところは相談していきましょう。

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今回の内容を見て「安心して過ごせる」よい施設選びの参考にしてください。

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